物語3:第5話:記憶、夢の終わり

夢はまだ続いている。
次は、検査されている俺だ。
記憶喪失と言われ、わからない光景だ。
覚えていなかったあの時。
今は、もう思い出せる。
ごめんな、リュウセイ。
俺は、後を追うよ。
夢の中では死ねなくとも、現実で―――。
声「それは、やめてほしいんだ」
びっくりして振り向いた。
風景もそこで変わり、見たことのある野原に変わった。
リュウジン「リュウセイ……。俺は……」
リュウセイ「心配して来てみたら、死のうと思ってるから余計困ってるんだよ」
リュウジン「違う。俺が、弱いんだ。だから、終わったら……」
リュウセイ「違うんだ。私は、君の死を望んでいない」
戸惑った。
リュウセイ「私は、確かにあの時、龍になって、暴れてしまった。竜人という、呪いで。君はならない。もうならない」
リュウジン「何故そう言いきれる!? 俺にも呪いが……!」
リュウセイ「あの組織から出される言葉をよく聞いてほしいんだ。残念ながら、それ以上はわからない」
リュウジン「リュウセイ……」
リュウセイ「それに、私が死んだ時、辛かったのはごめんねとしか言えないんだ。あまり覚えれなくて、本当にごめんね」
リュウジン「謝らないでくれ。けど、墓参りに行きたい」
リュウセイ「ありがとう。行くと良い。夢の終わりの、道へ」
その後風景が変わった。
リュウセイの声「私は、いつでも見守っている。あの世から、君を。だから、見守らせて。強引でも良いから。それが、最後の望みだから」
リュウジン「ああ、ありがとう。見守っていてくれ。どうか、眠ってくれ……リュウセイ」
リュウセイの声「ありがとう……私の子」
リュウジン「ああ、じゃあな」
その後、俺の視界を光が覆った……。


お題「小説・物語などのノベル系(ご自由にどうぞ)」