物語3:第4話:夢

その日、夢を見た。
ノイズが、走る。
夢だ。
またこの夢だ。
そう思った。
少年『リュウセイ! だめだよ! 逃げたほうが……』
リュウセイ『それは君の方だよ、リュウジン。私が弱いし、竜人のせいで、こんな幼い君にまで呪いを押し付けて……本当にごめんね』
少年リュウジン『どうして!?』
リュウセイ『私もいつ人を保てるかわからない。もう、時間がないんだ。呪いは、私を蝕んでいる。私は、最後の最後まで、君を救いたかった……』
誰かに抱えられ、遠ざかっていく幼い俺。
少年リュウジン『リュウセイ!!!!!』
リュウセイ『ばいばい……』
次の光景は、普通に過ごしている、今の俺の夢だ。
リュウジン『……俺、旅に出ても良い……のか?』
住民1『構わないよ。むしろ、気をつけてな』
そうか、そうだったんだ。
その時、違う風景になった。
幼い頃から成長している俺がいる。
心音が鳴り響いた。
リュウジン『嘘つき。守ってくれるって言ったのに』
墓ではなく、行方不明板を見てそうつぶやいている。
リュウジン『もう、10年も立ってりゃ立派に成長するよ……」
じっと見ているのは、リュウセイの行方を探してというデータのようだ。
リュウジン『生きてるんだろ? 帰って―――』
龍の声『グオオオオッ!!!!』
リュウジン「チッ、行くか」
走っていくのを追いかけた。
まさか。
そこには、龍が居た。
リュウジン『まさか、あれは……リュウセイ!? リュウセイだろ!?』
龍は咆哮し、リュウジンを叩きのめすように、思いっきりその手でふっとばされ、壁に激突する。
リュウジン『……リュウ、セイ……どう、して……』
わずかに戸惑う龍。
ふらりと立ち上がり、武器を構える。
そして、一気にその龍をぶった切った。
光に包まれ、龍は人となった。
そこで驚いた。
まさか。
心音が鳴り響いた。
リュウジン『リュウセイ!!!!』
リュウセイは、ピクリともしない。
リュウジン『やめろ! 目を閉じないでくれ!』
リュウセイの手が、泣きそうな彼の頬に触れる。
リュウセイ『よか……た……。生き、てて……』
リュウジン『何で……! 何でこんな……!!!』
リュウセイが光りに包まれていく。
リュウセイ『ここ、ろの……中……に……いる……から……泣か、ない……で……』
そして、完全に消え去った。
リュウジン『あ、ああ……あああああああああああっ!!!!!!!』
その後倒れる過去の俺。
そっか……。
リュウセイ、お前を……俺の、この手で……。
何だ、あの人と変わらないじゃないか。
手にかけた事を。
夢はまだ続く。


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