物語2:第5話『傷』

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国境の先は、ひどいもので、ボロボロの建物が多かった。
「……」
無言でその様子を見るグレンツ。
ハッとして、思わず一人を突き飛ばした。
痛みが走るのを無視して走る。
「グレンツ!?」
驚くファルコンに、グレンツはその敵を一撃で倒す。
「く……」
痛いのに耐えているグレンツ。
「しっかり!」
ローヴァスターの声が遠くで聞こえた気がして、グレンツの意識は落ちた。
近くに街があったため、そこに寄って治療してもらうことになった。
『マスター……。辛いのはわかるが、結果待ちだ』
「わかっている。けど……」
『あの武器には意思がある。それを隠している』
「やっぱりか。俺らは何かしら似たところがあるようだ」
その会話を聞いていたのだろうか、ローウェンはじっと見ている。
「その槍との会話から、気になったが、武器に意思とは……?」
「ああ、俺の場合は精霊だよ。たまに精霊とかが宿る事がある。悪魔ですら宿ることもあるからな」
「そうか」
と、医師が来たので説明してもらう。
命に別状は無いが、意識は戻るか不明だと言われる。
「……グレンツ……」
不安を感じるローヴァスター。
時がすぎるのを待つしかないようだった。

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